AIトレードに個人投資家はどう対抗する?

現在、証券会社大手やヘッジファンドではAIの導入により、トレーダーを大幅に減らしていることをご存知でしょうか?

ウォール街ではAIリストラなる言葉も生まれ、今や、人に替わってAI(人工知能)がマーケットの最前線でトレードをしているのです。
個人投資家は知らずの内に、AIとマーケットで戦っていたのが実情です。

マーケットで否応なく対峙させられる、AIトレードの罠、今回それにどう対応するかを考えて行きます。

この記事で分かること

  • AIトレードのメリット
  • AIトレードへの対抗方法

AIトレードの実態

AIトレードは「artificial intelligence trading」の略で日本語に言い換えますと「人工知能取引」となります。
現在の金融市場において、大手投機筋の8割はAIトレードに移行しています。

アメリカの大手投資銀行であるゴールドマンサックスは、2000年に600名いたトレーダーがAI導入を進めるとともにたった3人にまで減らし、200人のITエンジニアを新たに採用しAIトレードを実施しました。
これにより、人件費は2.5臆ドル以上の削減に成功したそうです。

現在では、ゴールドマンサックスの全従業員数の3分の1に相当する9000人がITエンジニアに換わり「4人のトレーダーを1人のITエンジニアに置き換えられた」とチャベスCFOは言っています。

トレーダーだけでなく、営業や接客など人的スキルが大きな割合を占める業務も、AIで自動化を進めています。

AIトレードとは?

AIが得意とする分野
有能なトレーダーと言われる人の、必須項目にはどの様なものが入るか、考えたことはありますか?

  • 情報収集能力と分析能力が高いトレーダー
  • トレード経験が豊富で、チャートパターンを読み取る能力にたけているトレーダー
  • 売買手順にたけていて、素早く売買が出来るトレーダー

ここで挙げた必須3項目は、どれもAIが得意としている分野になります。

情報収集能力と分析能力が高いトレーダー

情報収集と分析に関しては、人間よりもAIのほうがはるかに大量のデータを素早く処理できます。

ディレクショナル・アルゴリズムに基づいて、経済大国はもちろん発展途上国など世界中の些細な社会の動きや異変、地震速報、経済指標の発表、要人発言といったニュースを監視するコンピュータが、取引に必要な情報が出たときに影響力の大きさを判断し、自動的に注文を出す速さは到底人の手とは比べ物にならない速度で相場を動かします。

一例として挙げますと、2015年1月15日に発生したスイスフランショックを紹介します。
スイスフランショック
為替レートは、3年半前からほぼ変わらない1ユーロ=1.2スイスフラン(ユーロペッグ制)を取っていました。

つい1週間前に、今後も1ユーロ=1.2スイスフランを守る介入は続けるとスイス中銀の総裁発言があり、市場はその継続ムードでいました。
しかし、スイス中銀が突如としてフランの対ユーロ上限の撤廃を決め、瞬時に激震が走り相場は大混乱に陥りました。

私も、AUD/CHFのロングポジション保有しておりました関係上、EUR/CHFも着目していました。

下落が始まった瞬間にAUD/CHFのショートポジションを入れるべく、何度も「売り」をクリックしましたが、人力では全く及ばず、しかもFXブローカーのサーバーはフリーズ状態が続き、やっとショートエントリーが成立したのは底値でした。

ロングポジションの損切設定も無視され、チャート変動が落ち着いた時には、残高がマイナス120万円と表示されていました。(その後、ゼロカット処理されました)

この影響で優良なFXブローカーとして当時人気の有った、イギリスアルパリは経営破綻に追い込まれました。

日本でも、このスイスフランショックの影響で金融庁は、法人のレバレッジ倍率を殆ど個人トレーダーと変わらない倍率にまで引き下げました。

トレード経験が豊富で、チャートパターンを読み取る能力にたけているトレーダー

経験的にチャートの読みが鋭く、売買パターンに精通しているトレーダーです。

これは、ディープラーニング(機械学習)が最も活用できる分野になります。

既存のパターンを学習させることは難しくありませんし、人間が気付けなかったパターンをディープラーニングで見つけ出すこともあります。

そして、過去チャートデータから様々なチャートパターンを蓄積しており、大量のデータの中から極めて近似性の強いものを瞬時に探し出し、躊躇なくエントリーやクローズを行います。

ディープラーニングとは?

ディープラーニングは深層学習と言い、人間が自然に行うタスク(標識などを認識し、人と電柱など有機体と無機体の区別)をコンピュータに学習させる機械学習になります。

売買手順にたけていて、素早く売買が出来るトレーダー

FXで収益を上げる基本は、「安く買って高く売る」或いは「高く売ったものを安く買う」行為になり、それを上手に遣り切れるトレーダーが有能と言われるのですが、AIの得意とする作業です。

①ステルス注文

AIトレードにおいては他の投資家が出す注文を、一早く察知して安値で買い瞬時に高値で売り抜ける方法を取り、他者の注文が無かったかのようにカモフラージュをした、注文の出し方(ステルス注文)をします。
電子為替取引ネットワークまたはそれに隣接したコロケーションに自社の高性能サーバーを設置し、それを介して自社のコンピュータから、秒単位の間に数千回の取引を行います。

②値動きの活性化を高める(見せ板)

他の投資家からの注文を誘い入れるように、売買の意思がないのに特定通貨ペアに大きな注文を出す取引方法です。
値動きの活性化を高めるためのアルゴリズムで、鈍化した相場に動きを出させ、その動きに乗じて利益を出します。

③裁定取引

裁定取引(アービトラージ)は、一時的な価格差が発生したときに高速で売買を行う方法です、市場に裁定機会が存在するのはほんの一瞬であるため、高度な高速処理が可能なインフラが不可欠です

AIトレードへ個人投資家はどう対抗する?

AIの作り出すアルゴリズムにより、今後はより厳しい環境に、個人投資家が晒されるのは間違いありません。

しかし、個人投資家も厳しいながらもFXマーケットで勝たなければなりません。

では、AIトレードの被害を受けずに勝つ方法を考えてみましょう。

まず、AIが得意とする取引方法を挙げます。

  • AIトレードは相場を動かす
  • AIトレードは桁違いに速い

AIトレードは相場を動かす

相場の閑散期(夏休み、クリスマス休暇、正月休暇、5月の連休時期)に投機筋の資金力で仕掛けを作りますと、ロスカットがロスカットを呼び込み、容易に暴騰暴落を起こすことが出来ます。

更に、流動性の低い通貨(エキゾチック通貨等)では一気にレートが跳びますので注意してください。

1000pips程度の暴騰暴落にも耐えられる様に、実行レバレッジを低くして常時トレードをします。

ユーロドルやドル円など流動性の高い通貨ペアを取り扱うようにします。
デイトレードを心がけ、最長でも週を跨ぐトレードはしない方が賢明です。

下記チャートは2019年1月3日正月休みを狙われたフラッシュクラッシュです。
フラッシュクラッシュ

76.032円から70.35円まで、わずかな時間で568pips下落させています。

AIトレードは桁違いに速い

タイミングよく売買することについては桁違いにAIが強いです。

しかし、AIトレードをしている投機筋(ヘッジファンド等)は沢山あり、AIにも優劣が在ります。

実際、アルゴリズムの優れたAIトレーダーが、自身より劣るAIトレーダーの利益を奪い取っていくようなことも起こっています。
AIが引き起こすHFT(High Frequency Trading=高頻度取引)の誘いに乗らない様に注意をしましょう。

不自然な変動に安易に飛び込みますと、AIの思う壺に嵌ってしまいます。
人間のトレーダーには不可能なスピードで翻弄されてしまい、AIの独壇場になります。

AIは1000分の1秒以下で取引を実行することができ、人間には不可能な頻度で細かくポジションを確定して、確実に利益を積み重ねていきます。

個人投資家でもAIトレードが可能

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AIトレードまとめ

AIトレードの優位性などを書いて、どの様に個人トレーダーが対応したら良いのかを考えてきました。

AIの誘導する罠に嵌らないためには不自然なチャート変動に、安易に乗らない様に注意をすることです。

中には、AIを逆手に取って利益を掠め取れる個人トレーダーもいるかもしれませんが、資金力の違いも有りますし中々難しいかと思います。

最後に、インヴァスト証券の「マイメイト」でAIトレードを体験されて見るのも、興味深いと感じました。

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海外FX戦士の編集長:
森 栄一(もりえいいち)

記事は税理士歴10年以上の税理士が監修。もちろん海外FXの現役トレーダー。趣味は旅行と馬。最近はドラクエウォークにはまっています!